重賞に一度も出ていない馬の引退がこんなにショックを与えたことがあったでしょうか。
シルバーステートが屈腱炎で引退しました。
競走馬にとって不治の病と言われる屈腱炎。
1度目の発症は2歳の秋、1年7ヶ月休養してやっと復活したところだっただけに残念でなりません。2度目の屈腱炎はさらに長期化するという見通しだったのでしょう。
この馬の強さは競馬ファンなら誰もが認めるところです。
リオンディーズ、サトノダイヤモンド、マカヒキ、ディーマジェスティ、エアスピネル。
最強世代と言われた現4歳世代において、シルバーステートが無事ならディーマジェスティもサトノダイヤモンドもマカヒキも、クラシックを取れてなかったかも知れません。
それほどの強さでした。
過去にも幻の三冠馬と言われた馬はいますよね。
アグネスタキオン
フジキセキ
アグネスタキオンは4連勝で皐月賞を制したあと、屈腱炎で引退になりました。
フジキセキ
朝日杯3歳ステークス、弥生賞まで4連勝したあと、屈腱炎で引退。
この二頭は、それこそバケモノみたいに強かった。アグネスタキオンは史上最強馬として名前をあげる人もいるくらいです。
しかし、この二頭はG1という舞台で結果を残している。。
一方シルバーステートは重賞にすら出てないんですね。
出ていないけれど、もし出ていたら・・・と可能性を感じる馬でした。
・新馬戦 アドマイヤリードのアタマ差2着。このレースは福永のポカでしょう。早めに抜け出したところを猛烈に追い込んで来たアドマイヤリードに捉えられてしまいました。もう少し追い出しを遅くしていたら、馬体を合わせていたら勝っていたはずです。
・未勝利戦 気持ちを引き締めていったんでしょうね。2着馬に5馬身差をつけてのレコード勝ち。大楽勝
・紫菊賞(500万下) 久々でふっくらとしながらも危なげの無い楽勝。ここではモノが違う感じ
(1年7ヶ月休養)
・オーストラリアトロフィー(1000万下) 復帰戦。マイペースの逃げに出たわけだが、スローに持ち込んで直線全く追うことなく3馬身差のど楽勝。このレベルでは能力が違いすぎる
・垂水ステークス(1600万下)ココでも逃げた。
12.7-11.4-11.8-12.0-11.7-11.4-10.8-10.8-11.9
阪神1600でこんなラップで逃げられたら1600万下クラスでは通用する馬はいない。1.5馬身差だったがシルバーステートの強さだけが際立った。2着エテルナミノル、3着タツゴウゲキ、4着ハクサンルドルフもそのあとすぐにこのクラスを卒業している骨っぽいメンバーだったが、全くもって相手にせず。
このあと無事なら毎日王冠に出ていたはず。リアルスティールやサトノアラジン相手でも多分1番人気になっていたであろう。結果も・・・勝って天皇賞に進んでいた可能性は十分にある。
本当に強い馬を最後まで走らせてあげることができないのは残念で仕方ありません。
サラブレッドである以上、屈腱炎は宿命とは言え。。。
近年は馬場のメンテナンス技術も上がり、故障は減ってると聞きます。
それでもシルバーステートはその強さと引き換えに足下の不安を抱えながら走ることになってしまった。誰のせいでもない。
無事是名馬。やっぱり無事に引退する馬、例えばキタサンブラックは本当に凄いと思う。
シルバーステートでかなわなかったクラシック制覇の夢は、きっと子供たちが叶えてくれるでしょう。
血統
父ディープインパクト
母父シルバーホーク
戦績
5戦4勝
主な勝鞍 垂水ステークス 1600万下
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