競馬で少頭数のレースは買った方が良いのでしょうか買わない方が良いのでしょうか。
少頭数のレースは堅く決まるイメージがあります。少頭数のレースは意外と荒れるイメージもあります。
皆さんはどちらのイメージをお持ちでしょうか。
今回は少頭数のレースにどう関わるべきか、また
後半では僕が実践している馬券の買い方を紹介したいと思います。
まとめ
- 初心者は少頭数には手を出さないこと
- 特に人気馬は買ってはいけない
- K式馬券術。経験者は逃げ馬の複勝で攻める!
少頭数は当てやすい
少頭数って、何頭以下なら少頭数か決まってるわけではないですが、10頭立て以下と設定しておおむね問題はないと思います。
7頭立て以下は超少頭数。7頭以下になると複勝の的中範囲が2着までになるんですが、案外忘れがちなので覚えておきましょう。
少頭数は当てやすい。事実です。
理屈は簡単で説明も不要でしょう。頭数が少ないからです。
少頭数のレースは的中させやすいよ!
堅い馬券も増えます。少頭数の傾向として一頭に人気が集中しやすいことがあります。
18頭もいると、戦績もバラバラ、うまく行けば走るかも?
という馬もたくさんいてある程度人気もばらけるのですが、
少頭数の場合は誰が見てもこの馬!って馬が入っていることが多い、
つまり選択の余地が少ないのですね。
人気馬は好走するのか?
はい。好走する可能性は極めて高いです。
そもそも頭数が少ないことで能力の差が一頭一頭明確に出ますので、
人気馬=能力が抜けており、実力が他馬とは全然違うケースがあります。
また、紛れ・アクシデントが少ないのも理由です。
他の馬と接触したり、直線で内側に包まれて進路がなかったり、
そういったことが走っている馬が少ないために起こりにくい。
少頭数のレースは荒れることが少ないね!
ですので、少頭数は順当に決まりやすいことは事実。
中には少頭数の堅い馬券を銀行馬券とか呼んで大金をぶっこむ馬券を好まれる方もいますね。
でも、僕は少頭数のレースは基本的に手を出しません。
少頭数に手を出してはいけない理由
それは勝てないからです。理由はシンプルでしょ?
では、なぜ勝てないのか。
ここで競馬の投票(オッズ)の仕組みと回収率が大きく関わってきます。
ここを理解すると
少頭数のレースはお金がもったいなくて買えない
ということをご理解いただけるかと思います。
「少頭数で馬同士の実力の差が見えやすく、紛れも起こりにくい。」
これが何を表しているか。
一つは、人気馬がそのまま勝つケースが非常に多いということです。
順当決着。
逆を言えば無理に穴馬を狙おうとしても、
人気馬が勝ってそもそも当たらないケースが多いということです。
もう一つ。みんな(馬券購入者)が正しい行動を取りやすい。
何を言っているかというとオッズの歪みが起きにくい。
ということです。
競馬の投票方式にはバーミチュアル方式が採用されていて、
予めJRAのテラ銭を差っ引いてから残りを的中者で分配するシステムです。
胴元(JRA)と勝負していないということがバーミチュアル方式の特徴。
胴元と勝負せずに他の投票者と勝負しているのです。
(JRAはどう転んでも25%儲かるんですから、良い商売ですね・・・・)
つまり、正しい行動を取る人間が多ければ多いほど、戻ってくるお金は
分配率に近づいていく(単勝なら80%)のです。
やればやるほど負けるということですね。
僕も含め、競馬で勝っている人は間違いなく(たとえどんな予想法を使っていても同じ)
オッズの歪みを利用して勝っています。
言い方を変えるならば、競馬で勝つ仕掛けは、
みんなが走るはずのない人気馬に投票してくれるから、美味しい配当にありつけ、利益が出る。
です。
多頭数の場合は実力が均衡しているからこそ、新聞の印が多い馬やオッズの安い馬にさらに不当に人気が集中し、最終的なオッズが出来上がっていきます。
ここで多くの人が損してくれたお金を拾っていくというイメージです。
ここまで書くともうおわかりかと思いますが、
不当な人気ではない人気馬が妥当なオッズに落ち着いた場合、オッズの歪みはありません。
また、人気馬が妥当なオッズということはすなわち、穴馬も妥当なオッズということです。
全体が正しいのですから。
馬券で勝つ秘訣は「人気の盲点を突くということ」
ですので、美味しい穴馬という存在を見つけにくいのが少頭数のレースなのです。
では逆に人気馬を軸に突っ込めば固く配当にありつけるのでは?と思いますね。
人気馬から買ってはいけないのはなぜ
少頭数で人気馬から買えば、かなりの確率で利益を出すことができるでしょう。
良いですね。5回レースをやれば、3回、うまく行けば4回勝つことが可能です。
少頭数のレースを好む方はこの「かなりの確率で勝てる」ことに魅力を感じてらっしゃいます。
では、トータル勝てるか負けるかという観点ではどうでしょうか。
トータル勝てる・負けるというのは【回収率】【期待値】の問題です。
勝ちやすいというのは的中率の問題。
人気馬の期待値は必ずマイナスになるよ!
実は少頭数の人気馬から買えば必ず回収率がマイナスになることが分かっています。(神の予想力を持ってない限り)
理由は上に書いたとおりなのですが、少頭数の人気馬は正しいオッズになっています。
正しいオッズの馬を買い続ければテラ銭の分負ける。当たり前の理屈です。
例えば3回に2回勝てる実力の馬としましょう。
この馬のオッズは1.2倍になります。
3回投資して全レース的中したとします。その場合、3.6倍になって返ってきます。
プラスですね。
しかし、この馬も3回に1回は負けます。そうすると回収は2.4倍になり、0.6のマイナスになります。
当たり前の計算で簡単すぎてすみません。
逆に言うと、いかに簡単な計算が馬券を買う前に出来ていないかということです。
単勝オッズ1.5倍の馬を見ると、【確実に勝つ】かのような幻想をいだいてしまいますが、
10,000レース程度の統計をとっても、1.5倍の馬が勝つ確率は50%しか無いのです。
単勝1倍台の馬は「思っている以上に」コロコロ負けるよ!
話を少し戻して、正しいオッズになっている以上、3回に4回的中しようが、5回に4回的中しようが、不的中の1回で利益が全部吹っ飛びます。
ですので、回収率を考えた場合には、少頭数の人気馬から買うことは危険だ。
と覚えておいてください。
絶対にやってはいけないこと
誰しもやりがちですが、絶対にやってはいけないことがあります。
それは、
買い目の点数を絞って分厚く張る
少頭数の場合は、どうしても1番人気の信頼度が高くなります。
2番人気も一番人気と同じである程度信頼できて紛れも少ない。
そしてそうなったときの問題は配当が安いということです。
そりゃそうです。元々頭数が少ない上に、人気馬から買うとなると、例えば馬連で200円から300円になってしまいます。三連単でも1000円位とか。
そうなると思っている金額を勝つためにどうしても相手を絞り込んで少ない点数で取ろうとします。
そして変な馬が一頭飛び込んできて取れなかった。
もうむちゃくちゃあるパターンです。
せっかく少頭数で取りやすいはずが、買い目をケチったために普段なら取れていた馬券が取れない。
なぜこんなことになるのでしょうか。
それは【競馬だから】
元も子もないこと言うと、競馬はギャンブル=ギャンブルは偶然性です。
要はどんだけ堅いって言っても「ギャンブルの世界の堅い」であって、銀行にお金を預けるレベルでは到底ありません。人気馬でも簡単に飛びます。
競馬に絶対はない。なんて言いますが、絶対どころかそもそも豆腐並みの堅さしかないのがギャンブルなんです。
それに厚くぶっこむなんて愚の骨頂。
少頭数でも、配当が安くても普段どおりやりましょう。
それが特に初心者の方は精神的に出来ないので少頭数はオススメしないんですが・・・
では人気薄なら良いのか。
そうです。少頭数のレースに参加するならば、人気薄の馬から買いましょう。
そもそも少頭数のレースはオッズの歪みが生まれにくいので、全然オススメする気はないのですが、
あえて買うならば、まだ人気薄のほうがオッズがゆがんでいる可能性が高いです。
しかも人気薄の複勝をオススメします。
理由は、勝つのは人気馬の確率が極めて高いです。1番人気、2番人気を合わせば80%以上になるはず。ですので、人気薄の単勝で勝ち馬をチョイスするのは非常に困難なことになります。
ただ、複勝であれば3着までに食い込めばいいので、紛れる可能性は充分にあります。
買うなら人気薄の複勝で!
競馬ファンは不思議なもので1.5倍の単勝は喜んで買うのに、2.0倍の複勝には自信が持てない傾向にあります。1.5倍と2.0倍なら断然2.0倍のほうが良いですよね?
ここでK式馬券術を少しさらけ出しちゃいますが、
少頭数のレースでは逃げ馬の妙味が倍増
です。
これには理由がありまして、少頭数の場合の傾向として
- 断然の人気馬だけがマークされるので、他の馬から無視してもらえる可能性が高い。
- どスローのペースに持ち込める可能性が高く、前にいればいるほど有利な展開になりやすい。
この2点です。
特に重要なのが二つ目「どスローのペースに持ち込める可能性が高く、前にいればいるほど有利な展開になりやすい。」です。
ペースについては、また改めて記事を書きたいと思いますが、
競馬でペースが出来上がるのは逃げ馬、先行勢が複数いるからです。
少しでもいいポジションを取らないといけないですから、ポジションを取ろうと前に前に馬を進める。(馬は走りながらじゃないと横に動けないので)
それがたくさんいることで牽制しあってペースが上がるんですね。
少頭数の場合、確率的に逃げ馬は少ししかいませんので、簡単にポジションを取れるため、
前に前に馬を進める必要がない。
よって極端なスローペースになりがちです。いわゆる『楽逃げ』が打てるケースが往々にしてあります。
そして、極端なスローペースになればヨーイドンの展開(各馬が直線だけ本気で走ることに)が待ってます。
馬の走る能力というのは、瞬発力・トップスピード・スピードの持続力・スタミナ・勝負根性などから成り立ちます。
それらがトータルに高い馬が能力の高い馬ということのですが、ヨーイドンの場合、瞬発力やスピードだけの勝負になり、総合力で劣る馬でも充分に可能性が出てきます。
そうなると単純にヨーイドンのスタートラインが前にあればあるほど有利になります。
それが逃げ馬が好走する理由。
結局能力が足りてないので最後掴まちゃうことが多いんですが、うっかり2,3着には残っちゃうんですね。
少頭数の逃げ馬は能力が足りなくても残ります。
これを積極的に狙っていくのが僕の馬券術になります。
少しだけ実例を見ておきましょう。
実例
2019年2月3日きさらぎ賞(8頭立て)
1番人気は2.0倍バンドギャルド。飛んでますね。
3着に入ったのは人気薄の逃げ馬ランスオブプラーナ。
僕はこのレースはそもそもバンドギャルドが飛ぶと思っていたので、
(オッズに歪みがあると判断)アガラスの単から買いました。
それとランスオブプラーナの複勝。
アガラスのほうがバンドギャルドより下位だったことには驚きましたが、
複勝は730円もつきました。ね?バンドギャルドの200円より美味しいでしょ?
2019年2月10日共同通信杯(7頭立て)
1番人気はアドマイヤマーズの1.7倍。
このレースはアドマイヤマーズが前に行くと想定していたのでどうしようもない。完全に見送りました。
しかしこのレースで注目したいのは1.7倍のアドマイヤマーズが勝たなかったこと。
朝日杯のチャンピオンホース、アドマイヤマーズが勝たないなんて誰が思ったでしょうか。
(いや、オッズ見ればダノンキングリーを買っていた人がいるのはわかります。2人に1人はアドマイヤマーズが勝つと思っていたでしょうし、それは正しかったと思います)
こんな馬でも、いや、もっと人気していても勝てないのが競馬なんですよね。
2019年2月11日デイリー杯クイーンカップ(9頭立て)
1番人気はジュベナイルフィリーズでも好走したクロノジェネシスで2.1倍。
3着に入ったのは人気薄の逃げ馬ジョディーでした。
僕はクロノジェネシスがまあまあ鉄板だと判断しましたので、馬券は買いませんでした。
(鉄板なんて豆腐並み)2倍で買う理由はないですから・・・
結果的には順当でしたが、勝つこともある、というか人気馬が勝つのは普通なので気にしません。
穴をあけるのは逃げ馬のことが多いよね!
その他にも2月16日のダイヤモンドステークスでもサンデームーティエが穴を開けています。
直近の重賞だけ拾ってみましたが、これだけの少ない数でここまで顕著に傾向が出ているのは
偶然ではありません。
少頭数は逃げ馬から。
覚えておいていただいて損はないと思います。
最後に
長々と書きましたが、僕は少頭数は基本的には買いません。
やっぱり人気馬がそのまま順当だなと感じたら、投資する魅力のないレースになりますので。
ただ、重賞やメインレースは参加したいタイプなので、そのときには逃げ馬の複勝に賭けています。
いずれにしても、そんなに本気でやるレースではないです。
勝つための馬券術は「少頭数には参加しないこと」「参加するとしても遊び程度で」です。
10分待ったら他のレースありますので。ね。
今日も最後まで読んでいただきありがとうございました。皆さんと一緒に勝てますように。
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